著者
佐々木 昌弘
出版者
Japanese Society of National Medical Services
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.175-181, 2005

新潟県中越地震では, 兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)で教訓とされた初動体制について, 政府としては地震発生から4分で首相官邸に対策室を設置し, 緊急参集チームが召集された.<br>以降, 新潟県や関係機関と連携をとりながら対策を講じていくこととなるが, 医療面については, 国立高度専門医療センターや国立病院機構が, 急性期から亜急性期を経て地元の医療機能が回復するまでの期間を継続的に支援するなど, 比較的大きな問題もなく対応することができた.<br>この間の政府が担った役割について医療を中心に整理するとともに, 政府が具有すべき機能について考察する。