- 著者
-
佐渡 忠洋
- 出版者
- 岐阜大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2011
本研究の目的は日本のロールシャッハ法(Rorschach's Inkblot Mehtod: RIM)の歴史、特にその輸入過程と発展過程を明らかにすることである。成果としては、1)1930年以前に導入がいくらか明確になった、2)研究論文は1959年までに273編も報告されていた、3)1930年代は精神科臨床の研究が多く、1950年代は犯罪学や人類学の研究が多かった、4)日本の研究者は11の新図版を制作してきた、5)スイスでのフィールド調査で若干の新事実が見いだされた、6)RIMはバウムテストや風景構成法とは異なる発展過程を経た、がある。今後の課題はRIM史から臨床心理学史の素描することである。