著者
星野 正生 新城 健 佐藤 一紘
出版者
Japanese Society for Tropical Agriculture
雑誌
熱帯農業 (ISSN:00215260)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.248-252, 1989-12-01 (Released:2010-03-19)
参考文献数
7

アカメガシワ, ウラジロアカメガシワ, オオバギ, ウラジロエノキの4樹種を飼料資源として利用するため収穫方法を検討した.その結果, これらの木本植物の再生長は草本の牧草に比し緩るやかであり, ウラジロアカメガシワを除く樹種で年2回刈り取り利用 (7か月間隔) , ウラジロアカメガシワで年3回 (3.5か月間隔) で最高の収量が得られた.樹種により再生力に差があり, オオバギの再生力は他の樹種に比べて劣った.アカメガシワを供試して, 刈り取り程度が再生収量に及ぼす影響について検討した.その結果最も実用的と思われる新梢を緑色部分から生長点, 未展開葉ともに刈り取る方法が最も多収であった.樹幹を1.2mの高さから切り取るような収穫方法では, 再生は著しく劣った.アカメガシワは再生力が強く, 樹幹を切断するような強度の利用方法, また年3回刈の利用にも耐え正常な再生を示した.