著者
神保 至 佐藤 徳幸 中島 歩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.2, 1995-03-27
被引用文献数
1

従来のプログラミング理解システムは、主にプログラミング教育を目的として開発・利用されてきており、ソフトウェア保守などの実用的な場面にはあまり応用されていない。そこで我々は、プログラム理解システムをソフトウェア保守作業の支援という、より実用的な場面(具体的には業務処理プログラムを理解する場面)に応用し、ソースコードから機能仕様レベルの情報を導出することを試みている。本稿は、そのために必要となる知識構造モデルについて述べたものである。
著者
神保 至 佐藤 徳幸 大熊 義嗣
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.203-204, 1995-09-20

企業のソフトウェア開発部門では、新規ソフトウェアの開発と比較して、既存ソフトウェアの保守作業工数が増大する傾向にある。これは、そのソフトウェアの不完全な仕様書しか残っていないために、多くの時間がそのプログラムの理解作業に費やされていることが一因である。そのために、最近注目を集めているのがリバースエンジニアリングである。しかし従来のリバースエンジニアリング・ツールの多くは、プログラムに対して構造的な分析のみを行ない、制御フロー図やデータフロー図などを出力するものであった。すなわち、保守作業自体を実施するのに有用な情報が得られる反面、そのプログラムが全体としてあるいは部分的に、どのような機能を果たすプログラムであるか(仕様情報)はわからなかった。このような仕様情報を出力するためには、プログラムの意味的な理解を行なわなければならない。そこで本稿では、プログラミング教育を主な目的とした、アルゴリズムに基づくプログラム理解手法をリバースエンジニアリングに応用し、C言語プログラムのソースコードから設計仕様書レベルの情報を導出するプログラム理解システムについて述べる。