著者
可児 雅弥 本橋 由香 奥 知子 山内 忍 佐藤 敏夫 阿岸 鉄三
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.Annual57, no.Abstract, pp.S90_1, 2019 (Released:2019-12-27)

【目的】嚥下反射の惹起性が低下した患者に対して冷圧刺激法などの冷感刺激を利用したリハビリテーションが実施されており、近年では冷却炭酸水の有用性が注目されている。一方で、食塊の送り込み能力が低下した患者にはゼリー食などの嚥下調整食を用いて誤嚥を予防している。今回の報告では、炭酸水やゼリー食嚥下時の嚥下音を測定・解析し、こられの予防策を効果的に用いる手法について検討した。【方法】嚥下試料として炭酸強度の異なる3種類の炭酸水およびゲル化剤添加量の異なる5種類の水ゼリーを作製した。炭酸水は市販の炭酸水メーカを使用して作製し、ボトル内の圧力値に基づいて炭酸強度を管理した。また、各試料の温度は10℃、20℃、30℃となるように調整した。各試料嚥下時の嚥下音は被験者の舌骨直上および輪状軟骨直下気管外側上に装着した心音センサから採取し、合成嚥下音信号の包絡線から嚥下機能の指標となるP値を算出した。【結果及び考察】P値を算出した結果、炭酸水は炭酸強度が強いほど、また温度が低いほど嚥下反射を惹起させ得る可能性が示唆された。また、硬さが約4100Paのゼリー食が誤嚥を効果的に防止できる可能性が示唆された。
著者
纐纈 理一郎 小坂 博 佐藤 敏夫 藤田 光 Koketsu Riichiro Kosaka Hiroshi Sato Toshio Fujita Teru
出版者
九州帝國大學農學部
雑誌
九州帝國大學農學部學藝雜誌
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.232-243, 1929-06

Der Zucker-, Starke- and Eiweissgehalt in den Pflanzenkorpern unter verschiedenen Bedingungen wurden vergleichend bestimmt. Jeder Gehalt wurde sowohl in Prozenten des Frisch- and Trockengewichtes als auch in dem Gehalt pro Einheit Volumen Gewebepulver, and gelegentlich auch in dem Gehalt pro Flacheneinheit des Materials angegeben, um festzustellen, welche Data fiir uns zweckmassig sind. Die Beurteilung geschah in der Weise, dass die durch verschiedene Methoden erhaltenen Data alle auf ein bestimmtes Standard-Material fur je eine vergleichende Studie reduziert wurden.植物體内に於ける炭水化物及び蛋白質の含有量測定結果が, 對組織粉末容積法によつて表示された場合には, 從來慣用され來つた他の表示法に從つたのに比して, 如何なる效果を示すかを明示するのが, この研究報告の使命で, 我々の「組織粉末法」が植物體内物質含有量の比較表示法として合理的なものである事が判つてゐる以上, 炭水化物にせよ蛋白質にせよ, 其他任意の物質の含有量の比較表示に際して, 此方法が合理的な結果を示し得る事は, 理論上からは疑ひの無い事であるが, 更に實驗的證明を示して, それを裏書せんと試みたのが此研究である。尤も植物體内に含有される單糖類の含有量比較に際して, 「組織粉末法」を利用してよき效果を納めた一例は, 既に安田氏が大麥に於ける耐寒性と糖類含有量との關係を研究した場合に, 之を見るのである。