著者
保田 恵莉
出版者
花園大学
雑誌
花園大学社会福祉学部研究紀要 (ISSN:09192042)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.49-57, 2014-03

今、モンテッソーリ教育が再び注目されている。幼児教育への関心の高まりと先進国各国で行きづまった教育の方向模索の中で、再評価され始めているのである。モンテッソーリ教育そのものというよりも、今日の教育観、人間観、子ども観に「人格形成」の確立を迫るものとしてのモンテッソーリの貢献が、取り上げられている。本稿では、近代以降の教育思想の歩みの中で、モンテッソーリによってなされた子ども観の転換と幼児教育の転換の特質を考察し、モンテッソーリの唱えた子どもの創造的使命擁護の方法が、今日こそ必要性を増していることを考察した。