著者
今井正樹 上原哲太郎 候書会 津田侑 喜多一
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.557-558, 2011-03-02

情報漏洩対策機能として使用者のIDを電子透かしで文書に埋め込む電子文書管理システムがある.情報漏洩発生時に文書の流出元特定を容易にし,使用者の情報漏洩を心理的に抑止する.しかし,従来の方式でIDを符号化した場合,異なるIDを持つ文書を比較することによりIDの消去が可能である.そこで本稿では結託耐性符号を用いてIDを符号化し,文書に埋め込む電子文書管理システムを提案する.システムはOffice形式の文書を対象とし,実用可能な時間でIDを埋め込む.組織内不正者の成りすましが困難となり,故意の情報漏洩についても抑止できる.結託耐性符号の実用的な符号長,有効な透かしの手法について検討し,それが文書に与える影響について調査する.