著者
入口 亮介 渡辺 澄夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.588, pp.103-108, 2007-03-07
参考文献数
7

ニューラルネットワーク、混合正規分布、ベイズネットワーク、隠れマルコフモデル、ボルツマンマシン等の学習モデルは特異モデルと呼ばれ、パターン認識、時系列予測、システム制御等の様々な実問題に応用されている。しかしながらこれらの学習モデルは、階層的な構造や対称性に起因する特異点を持つため、最尤推定量が漸近正規性を持たない。そのため、従来の統計的正則モデルの漸近理論を適用することができず、理論的に最適なモデル選択や設計を行うためには代数幾何学的手法を用いた解析が必要となる。学習モデルの代数幾何学的な解析には、ブローアップによって学習モデルのゼータ関数の極を求める必要があるが、複雑なモデルになると困難である。本論文では、数値計算によりゼータ関数の極を求める新たな手法を提案する。