著者
菊地 貴 八田 一利 長尾 徹
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.157, 2008

昨今の工業技術の発展によりカーナビゲーションシステム(以下カーナビ)は進化を続け、多くのドライバーに普及している。その一方でカーナビの扱う情報は増加し、それに伴い操作方法や表示も複雑さを増しており、その複雑さが安全性や使いやすさの低下を助長しているようにも思われる。カーナビの画面表示部分のほとんどを占める地図には多くの情報を含まれており、その情報を一目で(特に運転とカーナビ情報閲覧のダブルタスク下においては)判断する事は容易ではないが、その情報のなかにはドライバーにとって必要性の低い情報も少なくはない。しかし、ナビゲーションという事に焦点を絞った場合には、ドライバーにとって必要性の高い情報を地図情報から吸い上げて提示することで使いやすさや安全性は向上するのではないだろうか。本研究では地図を表示せずに行うカーナビゲーションの方法の一つとして「曲がるべき交差点の情報のみをアイコン示し、そのアイコンを紙芝居式に次々とドライバーへ提示する」というナビゲーション方法を提案した。