著者
具 本榮 伊藤 憲三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.493, pp.45-50, 2002-11-30
被引用文献数
6

我々は、様々な音の洪水の中で生活しており、高度情報社会では音の種類も益々多様になって来ている。そのような状況の中で、高齢者や難聴者の人たちが家の中で生活する時に重度と思われる「音」(これをここでは生活音と呼ぶ)を聴取できないという問題がある。これに対処するシステムとしては、いくつか販売されているが、十分な性能を有していない現状にある。本報告では、高齢者や難聴者支援を目的とした生活音識別システムを提案した。提案方式は、識別したい生活音信号の特徴量を事前に登録する「事前登録方式」である。信号の特徴量は、信号パワーとFFTスペクトル特性及びLPC包絡特性とした。実験の結果、13種類の生活音を99%以上で識別できることが分かった。