著者
兼子 佑樹 桧垣 博章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.191, pp.73-78, 2010-08-26

中継センサノード列による無線マルチホップ通信によってセンサデータをシンクノードへと配送するセンサネットワークでは、バースト的に発生するセンサデータを紛失することなく低遅延で配送することが求められる。しかし、シンクノードに近い中継センサノードでは、多数のセンサノードから配送されるセンサデータが集中するため、次ホップセンサノードへの転送を待つセンサデータが増加し、中継センサノードの通信バッファがオーバフローする。また、シンクノードから遠い中継センサノードにおいても、前ホップセンサノードが自身の晒し端末、自身が次ホップセンサノードの晒し端末になることに加え、自身と前々ホップセンサノードおよび次々ホップセンサノードが互いに隠れ端末になることから、無線LANプロトコルの衝突回避機能によって送信機会が減少し、バースト的に発生するセンサデータ配送が中継センサノードの通信バッファバッファオーバフローの原因となる。これらの問題を解決するために、本論文では、前ホップセンサノードからのセンサデータ転送要求に対して空き通信バッファが無いことを通知する機構と、次ホップセンサノードから空き通信バッファが無いことを通知されたセンサノードが無線マルチホップ配送経路に含まれないシンクノードにより近い隣接センサノードへとセンサデータを転送する機構を備えることで、センサデータの紛失と配送遅延の拡大を防止する手法を提案する。