- 著者
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浅野 紘臣
磯部 勝孝
兼平 勉
- 出版者
- 日本雑草学会
- 雑誌
- 雑草研究 (ISSN:0372798X)
- 巻号頁・発行日
- vol.46, no.1, pp.19-24, 2001-03-30
- 被引用文献数
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4
アイガモ農法を1-8年継続した水田土壌における雑草の発生量を調査した。出現草種はヒエ類, カヤツリグサ類, コナギ, アゼナ類, アブノメ, キカシグサ, ミゾハコベ, チョウジタデ, ヒメミソハギ, タカサブロウ, ホシクサ, ミズキカシグサ, ヒデリコ, ウリカワの14草種であった。アイガモ農法継続1-8年の平均における発生数はアゼナ類, ミゾハコベ, キカシグサ, カヤツリグサ類およびコナギの順であり, 同農法を継続しても上位5草種に変化はなかった(第1図)。アイガモ農法を1-4年継続した土壌からの全雑草の発生数は, 2,857-401本/m^2であった。継続5-7年は, 1,123-1,608本/m^2であり, 慣行農法田(2,296本/m^2)に比べて継続5-7年では49-70%少なかった(第4図)。このことは適切な栽培管理を行えばアイガモ農法を継続することにより, 雑草の発生は慣行農法に比べて減少する可能性を示唆していると考えられた。