著者
内田 早紀子 松村 敦
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:21888930)
巻号頁・発行日
vol.2018-CE-147, no.9, pp.1-5, 2018-11-24

2020 年度から小学校でプログラミング教育が必修化される.暗記型のプログラミング教育では,小学生がプログラミング的思考を習得することは困難とされている.そこで,小学生にとって身近な日常の活動を題材としたプログラミング的思考育成ツールを開発した.小学校 2 校で利用実験と評価を行ったところ,プログラミング的思考の向上の効果が異なった.これは,プログラミング的思考の評価方法の違いが大きく影響している可能性がある.また,ファシリテーターの教え方に差があったため統制された評価になっていないことも一因と考えられる.アンケートでは,参加者の約 8 割の子供から楽しく学習でき,ツールは使いやすかったと回答があり,本ツールは小学生が利用するのに適している事がわかったが,約 3 割が難しいと感じていた.子供たちの理解に合わせた動きや事象と問題のレベルの設定については,再度検討する余地がある.
著者
内田 早紀子 松村 敦
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:21888930)
巻号頁・発行日
vol.2018-CE-143, no.5, pp.1-7, 2018-02-10

2020 年度から小学校でプログラミング教育が必修化される.しかしながら,ICT 環境整備,カリキュラム選定,サポートするメンターの育成など様々な課題に直面している.そこで本研究では,小学校でのプログラミング教育が必修化されているオーストラリアにおいて調査を行い,日本のプログラミング教育の課題解決の方策について検討することを目的とする.本研究では,まず日本のプログラミング教育における課題を整理し,アンケートの質問項目を作成した.次に現地調査を行ってアンケートを実施した.その結果,授業で使用する機器不足に対しては,生徒自身のタブレットを持参し学習をサポートしていた.カリキュラムに関しては,様々な教科でプログラミング教育を行う授業横断制度を採用しており,普及に向けて課題に対処していることがわかった.