著者
内田 真輔
出版者
環境経済・政策学会
雑誌
環境経済・政策研究 (ISSN:18823742)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.21-28, 2022-03-31 (Released:2022-05-28)
参考文献数
50

地球温暖化に伴う気候変動の影響が世界各地で顕在化する中,影響への適応を前提とした社会の仕組みづくりや行動様式の変革が求められている.しかし,適応するのはそう簡単なことではない.本稿では,適応行動の障害となる各種課題を抽出し,適応格差を是正するために必要な政策視点を経済学的見地から整理・提言する.その際,適応インセンティブを阻むメカニズムとして,4つの要因:「所得格差」,「リスク認知」,「保護政策とモラル・ハザード」,「既存技術や生産構造とのトレード・オフ」に焦点を当て,これらに関連する最新のミクロ実証研究を主な検証材料として取り上げる.