- 著者
-
内藤 俊雄
眞山 博幸
- 出版者
- 愛媛大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2011
本研究の目的は通常のバルク(D=3)の試料とフラクタル次元(D)を落した試料(2<D<3)とを対比し、磁気転移や超伝導転移といった協同現象における秩序化が次元Dと共にどう変わっていくかを実験データとして提示することであった。与えられた試料のDの制御を実現し、その電子物性を明らかにした点が新しい。3年間でほぼ予定通り研究が進み、酸化コバルトの反強磁性転移温度(T_N)とDの関係、および銅酸化物高温超伝導体の臨界電流密度(J_C)とDの関係が、それぞれ当該の物理量を種々のDを持った試料で測定することで得られた。この成果は論文として受理され、特許も申請した。