著者
冨尾 賢介
出版者
埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所)
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

子宮内膜症は慢性炎症性疾患であり新規治療法が待たれる。本研究では、オメガ3脂肪酸(以下ω3FA)の子宮内膜症抑制効果をin vitroで検証した。子宮内膜症患者の培養腹腔マクロファージ(以下Mφ)をω3FA処理下にLPSで刺激したが、TNF-α産生は抑制されなかった。そこでω3FAがMφのインフラマソーム活性を抑制し、IL-1β産生を抑制することに着目した。ω3FA処理下では、ニゲリシン刺激(インフラマソーム活性化の試薬)に対する培養腹腔MφからのIL-1β産生は抑制された。ω3FA はMφのインフラマソーム活性を抑制することで子宮内膜症の炎症を抑制し、新規治療戦略に繋がる可能性が示唆された。