著者
前田 哲汰 パナヒプル テヘラニ メヒルダド 高橋 桂太 藤井 俊彰
雑誌
研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:21888582)
巻号頁・発行日
vol.2017-AVM-96, no.3, pp.1-6, 2017-02-17

我々は,サッカーなどの広大な空間を用いて行うスポーツを対象として,疎に配置した多数のカメラでシーンを撮影し,visual hull 法を用いてその 3D モデルを生成し,可視化する研究を行っている.Visual hull 法では微小なボクセルの集合によって 3D モデルを表す.扱う空間が広大かつ多数の選手が存在する場合,処理時間の削減やボクセル同士のオクルージョンの効率的な扱いが課題となる.そこで本稿では,処理時間を削減するために,8 分木構造を用いてボクセル群を多重解像度化し,内部を削りながらモデルを生成した.また,オクルージョンを明示的に扱わずに各ボクセルに対して矛盾のない色付けを可能にするために,仮想視点の角度に応じて表示色の変化をフーリエ級数で近似した.この表示色の推定において,周辺のカメラから得た色の中央値を用いることで比較的正しい色付けを行うことができた.