著者
前田 正浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.601, pp.25-29, 2004-01-19

我々は新しいアーキテクチャの人工ニューラルネットワークシミュレータ:"Sphincs"(Simulator with Parallel and Hierarchical mechanisms for Investigation of Neural Computation System)の開発を行っている。このシミュレータは生体脳の持っている特性をより現実的にシミュレーションすること目的としており、大規模かつ複雑な機能を操作するために、1.自動ネットワーク生成機能,2.複数のマルチレイヤネットワークの操作,3.生体神経を参考にしたニューロンモデル(例:Basket,Pyramidal,etc.),4.自動ネットワーク生成する前の元設計図段階で、Genetic Algorithmの様に交差させる機能を持たせる事により、パラメータ調整作業を省力化させる、等の新しいアイデアを導入している。また、開発にJava[TM]を用いているため、Threadを利用した並列処理や様々なプラットフォームでの実行が可能であるだけでなく、新しいモデルの拡張が容易になるなどの利点を数多く合わせ持っている。