- 著者
-
前田 知己
- 出版者
- 一般社団法人 日本小児神経学会
- 雑誌
- 脳と発達 (ISSN:00290831)
- 巻号頁・発行日
- vol.52, no.3, pp.141-146, 2020 (Released:2020-06-30)
- 参考文献数
- 36
脳性麻痺の早期介入・支援に向けて, 早期診断の重要性が増している. 乳児期早期に行える脳性麻痺の予測に有用な神経学的評価の文献をレビューすると, general movements (GMs) 評価が最も多く報告されている. 本稿では, 月齢3〜4までの新生児期・乳児期早期に実施できる発達評価法について紹介し, GMs評価法について詳述する. 脳性麻痺の予測には予定日から3〜4か月時のfidgety運動の欠如が最も重要な所見である. GMsに関する知識は小児神経医にとって重要であるが, 本邦ではGMsの評価者が少なく評価能力の研修, 維持が困難なことが普及への課題である.