著者
阿部 倫之 加久間 勝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.30, no.8, pp.1003-1011, 1989-08-15

本論文は リスト構造化したプログラムを処理する構造コピー方式に基づくPLOLOG処理系において コピー量の削減と実行時間の短縮を図った新しい構造コピー方式の提案を行ったものである.この新しい構造コピー方式では リスト構造を動的に切り分ける方法とCDRコーディングによりりスト構造を圧縮する方法を導入しているそこでは リスト構造の静的分類による切り分けの効率化とCDRコーデイングのための最適処理についての提案も行っているまた その効果を確認するために インタプリタ型の処理系を試作して定量的な評価を行っている.その結果 次のことが得られた.(1)構造の切り分けと最適化CDRコーデイングを融合させることにより コピー2の大幅な削減が可能である特に 構造の切り分けにより動的CDRコーディングの可能性を増カロできる.(2)構造の切り分けにより生じるオーバヘッドは 構造を静的に分類することにより抑制できる.(3)CDRコーディングにより生じるオーバヘッドは 構造の切り分けを行うことにより吸収することが可能であるまた 削減されるコピー量が多いほど実行時間の短縮効果が期待できる.