著者
高梨 郁子 斎藤謙一 加瀬 隆明 田中 敦
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.116(2007-ITS-031), pp.17-23, 2007-11-21

観光振興が国の重要な施策の一つとなっており,観光客への情報提供の高度化による移動支援を図ることが求められている.地理に不案内な観光客を観光施設,店舗等の屋内を含む様々な場所へ案内するためには,特殊なデバイスに依存しない案内手段が必要である.そこで我々は現在屋内で利用されている代表的な案内方式について分析を行い,課題を解決するための手法について検討を行った.今回検討した方式では歩行者が進行方向を変える可能性のある交差点等に案内端末を設置するとともに,その設置場所と向きの情報を特定することで,観光地,商店街,地下街,駅,空港などにおける歩行者の案内を可能にする.
著者
可部 明克 柿本 亜紀 横田 善夫 長澤 夏子 加瀬 隆明 加藤 英理子 渡辺 仁史
出版者
日本バイオフィードバック学会
雑誌
BF研究 (ISSN:03861856)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.9-18, 2006

現代社会で生活する中で、人は様々なストレスを感じることがある。そのためリラックスして安心・快適に感じるための装置やツールがさらに求められ、現在はエレクトロニクスで制御されているものが、近い将来はロボット技術によって制御されるかもしれない。21世紀における"ロボット技術"の新しい役割とは、人間を直接サポートする新しいタイプのロボットを開発することである。"スヌーズレン(気持ちよく心地よい空間で、リラックスし穏やかな時を過ごす)"デバイス、及びロボットを用いて、バイオフィードバックを行う考え方は、早稲田大学理工学総合研究センターの研究会で潜在ユーザや各国の市役所・研究機関とコンタクトし、ビジネスに繋がるアイデアを検討している際に、市場分析の中から見出されたものである。本稿では、"スヌーズレン"デバイスとロボットからなる基本的なシステム、ユーザのインタフェースとなるロボットの主要な機能、事業化の事例と事業拡大の可能性、ユーザのストレスレベルの計測方法(予備検討のレベルのオフライン計測)、予備計測の結果などにつき報告する。また、このバイオフィードバックシステムの次のステップとしては、特定のセンサを導入して生体計測をさらに行い、ロボットやスヌーズレンデバイス(刺激ツール)との統合を進める。本研究は、建築学、ロボット工学、医学などの各研究グループが融合した形で行われ、ASMeW(早稲田大学先端科学・健康医療融合研究機構)の中で活動しており、人間の周辺の環境制御、医学、ロボット工学が融合した新しい分野を切り開く可能性もある。