著者
薄田 学 坂田 祐輔 山平 征二 春日 繁孝 森 三佳 廣瀬 裕 加藤 剛久 田中 毅
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 40.12 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.17-20, 2016-03-04 (Released:2017-09-22)

微弱な光により発生する光電子をアバランシェ増倍して出力する,電荷増倍型のCMOSイメージセンサを開発した.本イメージセンサは,低欠陥のシリコン基板内部に光電変換部と電荷蓄積部を分離して配置し,その間にp-n接合からなるアバランシェ増倍部を設けることで,光電子のみを10^5倍に増倍して読出し回路へ出力する構造を実現している.これにより,照度0.01luxの薄暗い環境下で自然なカラー撮像を実現した.また,印加電圧を制御して増倍率を調整することで,明るい環境でも暗い環境でも撮像を可能にし,ダイナミックレンジ100dBを達成した.本センサは,アバランシェフォトダイオード(APD)とトランジスタとを同一基板内に積層しており,APD搭載で世界最小3.8μm画素サイズのメガピクセルCMOSイメージセンサを実現している.
著者
丸山 純一 桶 隆太郎 村社 智宏 石井 正宏 檜山 郁夫 加藤 剛久 梅澤 康昭 佐藤 達弥 高橋 通 山下 紘正 谷岡 健吉 千葉 敏雄
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.72, no.10, pp.J136-J141, 2018 (Released:2018-09-26)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

3D偏光フィルタ方式を採用した8K-3D IPS液晶ディスプレイを開発した.近年,医療分野では,カメラとディスプレイにより医師の目をサポートする技術の開発が進んでいる.今回われわれは,立体視による奥行感の把握が可能な,内視鏡/顕微鏡手術向け「3D対応8K手術システム」の実現を目的に,3D偏光フィルタ方式8K-3D液晶ディスプレイの開発に取り組んだ.55インチ8K IPS液晶パネルの採用により,高精細,高画質な立体視を可能とした.手術室のレイアウトを考慮し,視距離1.0~1.5 mの範囲で使用することを目標に3D偏光フィルタを設計した結果,3D視野角8.6゜の範囲で3Dクロストークのない立体視を可能とした.本論文では,同ディスプレイの開発におけるポイントについて報告する.