著者
加藤 暁生 平田 八郎
出版者
Japanese Society for Aquaculture Science
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.75-80, 1990-04-15 (Released:2010-03-09)
参考文献数
10
被引用文献数
1

1) ナマコ (アカナマコ) の活動日周性を調べるために, ナマコの底面縁周性を活用した移動記録装置を作成した。2) ナマコの活動速度は低温区 (12~17℃) で平均49.6±2.8m・d-1と活発であったが, 高温区 (18~25℃) では平均21.6±6.3m・d-1と不活発であった。なお, 最高活動速度は16℃区の52.3m・d-1であった。3) ナマコのリズムパターンは, 水温12~17℃では双峰型 (日中54%: 夜間46%) を, また, 水温18~25℃では単峰型 (昼間12%: 夜間88%) を示す傾向が伺えた。4) そのように異なるリズムパターンの発現は, 代謝量の増減に伴う摂餌時間帯の増減によるものと推察した。