著者
近藤 明 加賀 昭和 合田 恵理子 山口 克人 水間 健二
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.83, pp.1-9, 2001-10-25
被引用文献数
7

数km^2スケールの開発による温熱環境変化を予測するために,緑や水面,建物群を考慮出来る数値モデルを提案した.既報において,大阪箕面市の住宅開発地域の流れ場は,この数値モデルによって良好に再現できることを示した.本報では,気温場も,この数値モデルにより再現できることを示した.次に,ダム開発による温熱環境への影響,緑被率の変化による温熱環境への影響,道路アルベド値の違いによる温熱環境への影響を,このモデルを用いて評価した.計算により得られた結果は,定性的には妥当であったが,精度に関しては今後の検討が必要である.
著者
加賀 昭和 近藤 明 井上 義雄 池島 薫 福田 征克 呂 〓鉉
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.138, pp.1-8, 2008-09-05

熱輻射による伝熱問題の解析に必須の形態係数を高速に計算するための,CG(コンピュータ・グラフィックス)技術を用いた形態係数の高速計算法を検討した.本報では,新たに提案する投影法によりCGを用いて描画した透視投影画像から形態係数を算出する.CGで透視投影画像を描く過程は,モンテカルロ法のような数値計算法における衝突面判定の過程に相当する.本手法により最適な陰面消去アルゴリズムを自動的に利用することができるのでプログラムは大幅に簡略化される.また,3次元座標変換に特化したグラフィックス・ハードウェアを用いることで計算時間も大幅に短縮できる.本手法の精度は用いる透視投影画像の解像度から予測することができ,熱放射による伝熱問題の解析で本手法が有効なツールとなる可能性が示せた.