著者
勝又 竜
出版者
公益財団法人東京都医学総合研究所
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2019-04-01

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は脊髄及び脳に存在する運動神経細胞が変性し、四肢の筋及び呼吸筋の筋萎縮をきたす疾患である。ALSは急速に症状が進行し、発症から死亡もしくは人工呼吸器などの侵襲的換気が必要になる期間は20-48ヶ月と予後が悪い。現在、ALSに対する根本的治療法は乏しく治療法の開発、あるいはその病態解明は急務である。本研究は、ALSの神経細胞内に確認される異常構造物でありながらその成り立ちが不明であるBunina小体に注目し、その構成蛋白を明らかにすることを目的とした。それによりALSの病態を深く理解することができる様になり、ひいては治療法や早期診断法の開発に寄与できると考えている。