著者
北 英紀 日向 秀樹 近藤 直樹 高橋 達
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi = Journal of the Ceramic Society of Japan (ISSN:13486535)
巻号頁・発行日
vol.115, no.1348, pp.987-992, 2007-12-01
被引用文献数
1 3

Exergy is a measure which can commonly deal with the quantification of the variety of resources, products and energy coming in and going out the systems in manufacturing process. In this study, exergy consumption analysis was performed on ceramic parts. The exergy of the intrinsic to the materials and energy were calculated and then the degree of process efficiency (defined as the ratio of fixed energy to input in this report) was evaluated. Results revealed that the process efficiency was 5.5% in total, suggesting that the most part of input exergy was lost as a thermal enthalpy and wastes. Particularly, a lot of exergy was consumed and the process efficiency was low in granulation and sintering steps, then, the approaches to improve the efficiency were discussed.
著者
北 英紀 日向 秀樹 近藤 直樹
出版者
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology
雑誌
Synthesiology (ISSN:18826229)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.212-221, 2008
被引用文献数
3

製造効率を高め、環境負荷を少なくするには、1つの過程を起点として全体に広がる資源やエネルギーの消費と排出の過程を知ることが必要である。本稿では、まず、アルミニウム溶湯中で使用されるヒーターチューブを鉄とセラミックスで作製した場合のエクセルギー解析とその比較を行い、次にアルミニウム鋳造の全工程についてのエクセルギー解析を行った。これらの結果から資源とエネルギーを有効に利用するための鋳造プロセスにおける合理化指針を得た。
著者
飯塚 建興 北 英紀 平井 岳根 大角 和生
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.111, no.1299, pp.837-840, 2003-11-01

MoSi_2とMo_5Si_3粒子強化窒化ケイ素(Si_3N_4)複合材料は高強度,高靭性,耐摩耗性,耐酸化性と低摩擦性等において優れた特性を有しているので,耐摩耗部材や高温用部材として注目されている.MoSi_2とMo_5Si_3粒子強化Si_3N_4複合材料はそれぞれMoSi_2粉末を混合したSi_3N_4の成形体,又はモリブデン溶液を含浸させたSi_3N_4の仮焼体を高温で焼成することにより作製できる.MoSi_2粒子強化Si_3N_4複合材料では,MoSi_2粒子の粒径は出発原料であるMoSi_2粉末の粒径に依存し,1μm以上となるが,Mo_5Si_3粒子強化Si_3N_4複合材料では,含浸法でSi_3N_4の仮焼体に分散させた酸化モリブデンは高温焼成のプロセスでSi_3N_4と反応し,平均粒径0.1μmの球状Mo_5Si_3粒子はSi_3N_4の粒界ガラス相にその場で生成することが可能である.しかし,Mo_5Si_3粒子強化Si_3N_4複合材料では,Mo_5Si_3球状粒子の生成と同時に,酸窒化ケイ素(Si_2N_2O)針状,又は板状粒子も生成した.MoO_3の添加量の増加に伴って,Mo_5Si_3-Si_3N_4複合材料中のSi_2N_2Oの量が増加し,またその形状は針状から板状に変化する.含浸法で6mass%以下のMoO_3を添加した場合,複合材料の曲げ強度は向上したが,それ以上のMoO_3を添加すると,低強度の板状結晶粒子Si_2N_2Oが大量に生成するため,複合材料の強度は低下した.通常,Si_2N_2OはSi_3N_4とシリカに金属酸化物等の焼結助剤を添加した原料粉末を焼結することにより作製され,Si_2N_2Oの機械的性質はSi_3N_4より劣るが,その耐酸化性はSi_3N_4より優れている.このように,多くのMo_5Si_3粒子を複合したSi_3N_4複合材料の機械的性質を更に改善するには,なるべくSi_2N_2Oの生成を抑えることが必要である.一方,その耐酸化性を改善するには,逆にSi_2N_2Oの量を増やした方が有効だと考えられる.そこで,本研究では金属モリブデン粉末と酸化モリブデンの前駆体であるヘプタモリブデン酸アンモニウム四水和物を使って,多量のMo_5Si_3粒子をその場で生成させると同時にSi_2N_2Oの生成量を極力に抑えたMo_5Si_3粒子強化Si_3N_4複合材料とMoO_3とSi_3N_4の反応を利用し逆にSi_2N_2Oを大量に生成させたMo_5Si_3粒子強化Si_2N_2O複合材料の作製を試み,その微構造と機械的性質を評価した.
著者
北 英紀 日向 秀樹 近藤 直樹
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
雑誌
Synthesiology (ISSN:18826229)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.212-221, 2008 (Released:2009-01-16)
参考文献数
12
被引用文献数
1 3 1

製造効率を高め、環境負荷を少なくするには、1つの過程を起点として全体に広がる資源やエネルギーの消費と排出の過程を知ることが必要である。本稿では、まず、アルミニウム溶湯中で使用されるヒーターチューブを鉄とセラミックスで作製した場合のエクセルギー解析とその比較を行い、次にアルミニウム鋳造の全工程についてのエクセルギー解析を行った。これらの結果から資源とエネルギーを有効に利用するための鋳造プロセスにおける合理化指針を得た。