著者
北山 太樹
出版者
国立科学博物館
雑誌
国立科学博物館専報 (ISSN:00824755)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.65-70, 2002

伊豆諸島神津島において褐藻類相を調査した結果,4科12種を確認した.神津島は暖温帯性のアミジグサ科藻類の豊かな群落と,多年生のコンブ類がみられないことで特徴づけられる.Halopteris filicina (Grateloup) Kutzingカシラザキ(カシラザキ科),Spatoglossum latum J. Tanakaヒロハコモングサ(アミジグサ科),Sargassum crispifolium Yamadaコブクロモク(ホンダワラ科)は神津島新産となる.S. crispifoliumは,神奈川県沿岸の打ち上げ藻や流れ藻として知られているが,神津島に自生することが確認された.