著者
小幡 純一 北村 佐代
出版者
Japan Society for Laser Surgery and Medicine
雑誌
日本レーザー医学会誌 (ISSN:02886200)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.439-445, 2018 (Released:2018-03-28)
参考文献数
21

関節リウマチの治療(RA)は20年以上にわたり,劇的な変革期にある.薬物治療,特にメトトレキサートや生物学的製剤の進化によって生み出されたと言えよう.RA治療の達成目標は世界標準として定められるようになった.RAは疼痛と関節腫脹を特徴とする慢性炎症性疾患である.疼痛は患者にとって最も重視する関心事であるが,医師にとっての関心事は関節腫脹である.治療方針は患者と共有すべきであり,メデイカルスタッフは患者と医師の認識に乖離があることを認識すべきである.発展し続けるRAの薬物治療の時代にあって,変化し続けるLLLTの歴史を紹介する.さらには,抗TNF療法によりLLLTの疼痛寛解効果が高まることを示す.RA症例の高齢化に対するLLLTと薬物治療の結合治療がそれぞれ単独治療より有用である.