著者
朝倉 敬行 北村 真理子 安本 三穗 竹内 理貴 中里 光男 安田 和男
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.1-11, 2022-02-25 (Released:2022-03-10)
参考文献数
25

LC-MS/MSを用いた鶏組織およびその加工品中からの7種の抗ウイルス剤(アマンタジン,リマンタジン,アルビドール,ラニナミビル,オセルタミビル,ペラミビル,ザナミビル)の分析法を確立した.試料からメタノール–水(9 : 1)で抽出し,InertSep MAXミニカラム(上側)及びInertSep MCXミニカラム(下側)を連結したタンデム型のミニカラムで精製した後,LC-MS/MSで測定した.鶏組織および鶏卵など6試料に適用した結果,真度77.9~97.5%,併行精度1.7~9.2%の良好な結果が得られた.また,焼き鳥,唐揚げなどの加工品9試料に適用した結果,真度72.6~99.2%,併行精度3.0~11.2%の良好な結果であった.開発した試験法を鶏の組織と鶏卵の12試料および焼き鳥,唐揚げ,サラダチキン,チキンステーキ,チキンカツなど30試料の加工品の実態調査を行ったところ,抗ウイルス剤は検出されなかった.開発した試験法は,鶏組織だけではなく加工品等にも適用できることが確認された.本分析法における定量限界値は,0.01 mg/kgであった.
著者
朝倉 敬行 北村 真理子 石川 孝明 飯田 智成 中里 光男 安田 和男 根本 了
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.127-133, 2019-10-25 (Released:2020-01-17)
参考文献数
9
被引用文献数
2

LC-MS/MSを用いた畜産物中のジルパテロールの分析法を開発した.試料から,n-ヘキサン存在下のアセトニトリルで抽出し,ODSミニカラムおよびSCXミニカラムによる精製を行い,LC-MS/MSにて測定した.6種類の畜産物に0.01 mg/kgとなるようジルパテロールを添加して回収率を求めたところ,真度87.0~99.4%,併行精度2.4~6.3%であった.本分析法における定量限界値は,0.01 mg/kgであった.