著者
高 炯範 北村 等 平山 和次
出版者
THE SESSILE ORGANISMS SOCIETY OF JAPAN
雑誌
Sessile Organisms (ISSN:13424181)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.1-5, 1996-08-30 (Released:2009-10-09)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

Water-soluble substance extracted from the coralline alga, Corallina pilulifera have the effect of induction of larval metamorphosis on the sea urchins, Pseudocentrotus depressus and Anthocidaris crassispina.The chemical cue for larval metamorphosis of P. depressus in the solution was heat stable and remained active even if its treated with organic solvent. Concentration of the potassium in an active fraction was not so high to induce the larval metamorphosis. The cue could be other inorganic ions or organic substances.
著者
町口 裕二 高島 国男 林 浩之 北村 等
出版者
水産増殖談話会
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.323-331, 2012 (Released:2013-10-08)

道東海域に多産する海藻6種と海草1種を餌料としたときの,エゾバフンウニ生殖巣の発達に及ぼす影響を室内飼育実験によって調べた。ウニは殻径45mm以上のものを用い,2カ月の絶食ののち,自然水温下で75日間の給餌飼育を行った。ウニの生殖巣指数は,ナガコンブ,スジメ,アイヌワカメおよびアナアオサで高く,クシベニヒバ,カレキグサ,スガモで低く,とくにカレキグサでは生殖巣の発達は見られなかった。保存餌料(乾燥ナガコンブ,冷凍アナアオサ)を与えたウニの生殖巣指数は,それらの生鮮藻体を与えたときより低かった。ナガコンブ,乾燥ナガコンブ,冷凍アナアオサ,スガモを餌料として,給餌期間の影響を比較した結果,生殖巣指数は短期間飼育(189日間)より長期間飼育(249日間)で高くなった。食味試験では,短期間飼育より長期間飼育で高い評価(ナガコンブが最も高評価)であったが,乾燥ナガコンブでは長期間飼育でも苦みが改善されなかった。