著者
伊藤 涼 鈴木 隼人 千葉 諒太郎 佐野 健太郎 山本 悟
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RECONF, リコンフィギャラブルシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.418, pp.1-6, 2014-01-21

近年のFPGAの応用範囲の拡大に伴い,抽象度の高い言語によってハードウェア設計を行う高位合成技術の研究が重要性を増しつつある.本研究室では,FPGAを用いたストリーム計算専用計算機の開発を行ってきたが,回路規模の大規模化により,アルゴリズム設計からハードウェア実装までの時間短縮による生産性の向上が強く望まれている.そこで,本研究では,特定の数値計算問題に特化したストリーム計算回路を自動生成するコンパイラ(Stream Processor Generator,SPGen)を提案する.本論文では,SPGenの目的および要求仕様を説明した後に,その実装について述べる.
著者
高野 芳彰 佐野 健太郎 千葉 諒太郎 山本 悟
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理
巻号頁・発行日
vol.112, no.70, pp.55-60, 2012-05-22

本論文では,密結合FPGAクラスタ上に構築する格子ボルツマン法(LBM)専用アクセラレータの性能モデルを示す.一般に,強スケーリングにおいては,ノード数が増えるにつれて各ノードが担当する計算サイズが減少し,通信遅延によるスケーラビリティの低下が顕著に現れる.提案する密結合FPGAクラスタは,小さな通信オーバーヘッドを実現する1次元リングのアクセラレータドメインネットワーク(ADN)を持つ.本研究では,ADNを効率良く用いるための,LBM専用計算機アーキテクチャを提案する.アクセラレータの実効性能モデルを構築することにより,アクセラレータの性能が,FPGA上の演算リソース量,オンチップメモリサイズ,ネットワーク帯域のいずれかにより制約されることを明らかにする.また,性能を左右する要因として,メモリ帯域よりもむしろFPGA間ネットワークの帯域が特に重要であることを明らかにする.ネットワーク帯域が広ければ,より多くのFPGAに対して性能が向上可能となる.以上の結果は密結合FPGAクラスタにおけるADNの重要性を示す.