著者
南澤 良彦
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究は、中国の先秦から隋唐に至る科学技術の直面した諸問題を、社会思想的に研究し、科学技術の社会的意義を究明した。前近代中国において科学技術は国家経営の基盤の一つであり、科学技術者たちは官僚制の中に組み込まれた。科学技術は自然科学のみならず人文科学や社会科学と密接に関係しており、科学史研究に止まらず、広く社会思想的研究の対象とされるべきであり、本研究により、従来、理系出身学者が行ってきた科学技術史研究を補完し、中国古代中世科学技術史研究を、より有意義で実り豊かなものとした。