著者
南里 康弘 出原 賢治
出版者
佐賀大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

IPFは肺組織における不可逆的な線維化を特徴とする疾患であり、既存治療薬の効果は充分でなく、新しい治療薬の開発が急務である。我々は、ペリオスチンが線維化に重要なサイトカイン TGF-bにより誘導されると共に、ペリオスチンとTGF-bシグナル間にクロストークが存在し、肺線維化機序において重要な役割を持つと考えるに至った。本研究では、クロストークを阻害するインテグリン阻害剤 (CP4715)を同定し、間質性肺炎モデルマウスへ投与した結果、クロストークシグナルを阻害し、肺線維化に対して軽減効果を示した。これらから、ペリオスチン/TGF-bのクロストークの阻害がIPFの新たな治療戦略として期待される。