著者
厚 香苗
出版者
神奈川大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

ソウル特別市冠岳区の三地点において、露店をめぐる観察および聞き取り調査をおこなった。各調査地点における露店の概要は以下のとおりである。(1)地下鉄2号線ソウル大入口駅付近-行政管理型の露店冠岳区が推奨している「デザイン露店」が夜間を中心に営業している。「デザイン露店」は都市美観に配慮した機能的な露店である。区から営業可能な時間と出店場所が指定されている。(2)冠岳山入口付近-行楽地型の露店冠岳山はソウル南部で気軽に登山を楽しむことができる観光地で、中高年の登山客でにぎわう。その登山口には「デザイン露店」もあるが、人の通りが多いところは「不法露店」が占めていて、登山の途中で食べる餅、蒸かし芋、海苔巻などの軽食を売っている。気候の良い時期の昼間の商いである。(3)6洞市場-在来市場型の露店新林再整備促進地区の中心に形成されている在来市場である。小規模小売店と露店商が混在している。露店商と常店の商人が、野菜や豆腐など、同じ商品を扱っていることもあり、露店と常店の違いはあいまいである。ここの露店のほとんどは「不法露店」だと考えられる。
著者
厚 香苗
出版者
神奈川大学
雑誌
民具マンスリ- (ISSN:09123253)
巻号頁・発行日
vol.43, no.12, pp.10579-10592, 2011-03