著者
原田 晶子
出版者
東京大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011

中世ドイツ都市史研究では、長い間、法的特権を持つ聖職者は都市の中の異分子と考えられ、対立の構図で描かれてきた。しかし近年、中世後期の都市を「聖なる共同体(注:市参事会は市民の宗教生活にも責任を負っているという意)」とみなす概念が受け入れられつつあり、都市と聖職者の関係も再考を迫られている。このような研究動向を考量して、本研究では都市と聖職者の関係を、従来あまり注目されてこなかった教会組織の末端に位置する教区主任司祭の活動に着目し、「共生」という観点から考察し直した。