著者
友松 夕香
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2015, 2015

本研究では、ガーナ北部の西ダゴンバ地域を事例に、物理的空間としての一つの「家」に住まう、夫婦をはじめとした様々な関係にある人々が、労働や財のプーリングを通じ、どのように経済的共同性を生みだし、「家族」を可視化させているのかをみていく。これを通じて、家族を一つの経済単位として仮定してきた1970年代までの構造人類学と、それ以降の家族の間の競合関係を強調してきたフェミニスト人類学における家計論を再考する。
著者
友松 夕香
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.78, 2010

地域社会で重要な樹木資源には、所有や分配のあり方を規定する制度が存在する場合がある。本報告では、ガーナ北部ダゴンバ人集落の女性の間でみられるシアナッツの収穫権を再分配する慣行に着目する。収穫権利が再分配される背景や条件を、資源量、控除性、分配規範、投下労働の原則、土着樹木への文化的信仰、排除性、シアナッツおよび収穫の生態的特性から考察する。