- 著者
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岡田 啓司
古川 岳大
安田 準
内藤 善久
- 出版者
- 公益社団法人 日本獣医師会
- 雑誌
- 日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
- 巻号頁・発行日
- vol.55, no.11, pp.713-718, 2002-11-20 (Released:2011-06-17)
- 参考文献数
- 15
- 被引用文献数
-
1
ホルスタイン種乳牛25頭を適正 (N) 群, 高デンプン (S) 群, 高タンパク (P) 群の3群に分け, 血中乳酸 (LA) およびアンモニア (NH3) 濃度とルーメン環境との関連を検討した. S群のルーメン液中総原虫数は採食後に著しく減少し, 活性度も低下した. ルーメン液中LA濃度は光学活性の異なるD-LA, L-LAともに採食後2時間に増加し, ルーメンpHはその後も低下し続けた. ルーメン液中および血中それぞれのD-LAとL-LA濃度との間には正の相関があった. ルーメン液中NH, 濃度はP群で採食後2時間以降に著しい増加を示したが, N群およびS群では採食後4時間に減少した. 採食後4時間のルーメン液中と血中NH3濃度に相関があった. 以上より, 血中NH, 濃度は, 乳牛が摂取した飼料中のタンパク質のルーメン内における消化の状態を反映していると考えられた.