著者
二宮 直俊 古庄 耕史 原 紘一
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.36-40, 2012-03-25 (Released:2012-06-26)
参考文献数
6

今回我々は,当科において加療した大腿骨転子下骨折の症例について報告する.【症例1】20歳,男性.高所より転落し受傷した.右大腿骨転子下骨折の診断で,髄内釘による骨接合術を施行した.術後29週で骨癒合を認めた.【症例2】53歳,男性.交通事故で受傷した.右大腿骨転子下骨折の診断で,髄内釘による骨接合術を施行した.術後,骨癒合が遷延し,2年経過後,骨癒合を認めた.【症例3】60歳,女性.交通事故で受傷した.寛骨臼骨折,左大腿骨転子下骨幹部骨折の診断で,ロッキングプレートによる骨接合術を施行した.術後27週で骨癒合を認めた.【考察】大腿骨転子下骨折の治療は,髄内釘固定法,プレート法に大別されるが,骨癒合を得るためには両者とも良好なアライメントの獲得が重要である.