- 著者
-
古澤 毅
松本 興三
藤富 豊
穴井 博文
友成 一英
柴田 興彦
内田 雄三
- 出版者
- 一般社団法人 日本消化器外科学会
- 雑誌
- 日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
- 巻号頁・発行日
- vol.21, no.7, pp.1953-1959, 1988 (Released:2011-03-02)
- 参考文献数
- 42
若年者胃癌22例23病巣について胃癌取扱い規約に基づいて臨床病理学的検索を行った. 年齢は20歳から29歳, 平均26.3歳で, 男女比は1.4: 1であった. 頻度は切除胃癌の2.9%で, 初発症状では消化性潰瘍を示唆するものが多かった. 占居部位はMが78.3%を占めた. 肉眼型分類では0型が52.2%で, 3, 4型は合計30.4%と低率であった. 組織学的分類では低分化型が87%と多かった. 組織学的進行程度はstage Iが50%, IVは13.6%と低率であった. 手術成績は切除率100%, 治癒切除率86.4%であり, 遠隔成績は切除例の実測5生率は76.5%で, 治癒切除例のそれは92.9%であった. 若年者胃癌治癒切除例の予後は一般胃癌よりも優れた成績であった.