著者
古賀 信哉 布川 博士 野口 正一
雑誌
情報処理学会研究報告プログラミング(PRO)
巻号頁・発行日
vol.1990, no.11(1989-PRO-024), pp.39-48, 1990-02-09

本稿では我々がすでに提案,実現している戦略の表明をもつ項書き換え系A-TRSを用いてトークンモデルに基づくストリーム(並行プロセス)の記述を行なう.ストリームは項書き換え系のような,いわゆる関数型言語に順序関係を導入するものであり,プログラムの構造化手法としても重要である.さらに,ストリームを並行に動作するモジュール間のデータの流れとして捉えることで,プログラムの中に並列性を陽に表現することが可能となる.本稿で述べるプログラムはプロセスの動作をすべてリダクションでシミュレートしており,処理系に対して通信機能を加えるなどの変更をなんら施すことなく実行が可能であるという特長をもっている.