著者
合田 理人 外井 哲志 大枝 良直
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.A_82-A_90, 2022-02-01 (Released:2022-02-18)
参考文献数
13

今後老朽化の進む高速道路の点検や補修のための工事によって各所で車線規制による渋滞の頻発が予想される.このときの交通状況を改善する合流方法として交互合流法がある.工事車線規制渋滞時の交互合流を定着させるためには, ドライバーに交互合流に関する適切な情報を提供して心理的負荷を軽減し,交互合流への協力意識を向上させる必要がある.そこで本研究では,交互合流に関する情報を道路標識で提供するドライビングシミュレータを作成し,情報内容の違いによるドライバーの心理や合流区間での運転挙動の変化を分析した.その結果,ドライバーが走行する車線やその隣接車線でのとるべき行動を道路上で教示することで,ドライバーの心理的負荷を軽減し,交互合流への協力意識を向上させ,さらにより安全でスムーズな合流行動を促進し得るという結果を得た.