著者
両角 岳彦 割田 博 赤羽 弘和 稲吉 龍一 加藤 周平
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.B_13-B_21, 2017-02-01 (Released:2017-02-01)
参考文献数
3

都市高速道路の側壁には、自動車による擦過痕が相当数存在する。これらは、接触した部位や角度、車両速度によって、様々な色彩や形状を示す。特に、大型貨物車は施設接触後も自走可能な場合が、より小型な車両と比較して多く、物損事故としても記録が残りにくい。本研究では、高速道路側壁をビデオ撮影し、擦過痕画像を取得した。また、擦過痕画像は正対化により詳細な特徴を抽出し、位置情報と共にデータベース化した。擦過痕の分布状況と事故データを比較し、危険区間を抽出した。これらと道路幾何構造を統合分析し、擦過痕が形成された車両挙動の仮説を構築した。また、大型貨物車の実測検証を行い、速度変化の実態と、線形により加速が始まる箇所を確認した。
著者
幸坂 聡洋 宮本 和明 前川 秀和
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.3, no.5, pp.21-28, 2017-07-01 (Released:2017-07-01)
参考文献数
26

2012 年、国土交通省及び警察庁は自転車の車道通行を大原則とした「歩行者・自転車・自動車を適切に分離した自転車通行空間設計」の考え方等をとりまとめ、新たな自転車通行空間として自転車レーンが位置づけられた。自転車レーンは、自動車交通量の多い道路においても整備されるケースがある。しかし、その効果を交通事故の観点から報告している例は少ない。 そこで、本研究では、東京都区内の自動車交通量の多い道路3区間における自転車レーン整備前後の交通事故発生状況を分析した。その結果、自動車交通量の多い道路では自転車レーン整備後に自動車対自転車の交通事故件数の増加がみられた。さらに、増加した交通事故の特徴を明らかにし、これを踏まえた自転車通行空間の安全性向上に向けた改善方策の検討を課題として提示した。
著者
山中 英生 原澤 拓也 西本 拓弥
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.A_15-A_21, 2017-04-01 (Released:2017-04-01)
参考文献数
13

国・警察による「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」では,自転車専用通行帯や車道混在を中心とした自転車ネットワーク形成方針を示している.一方,自転車利用者の多くは車道通行に不安を感じており,車道部の自転車通行空間の普及には “安全感” 確保のための街路交通条件を明らかにすることが肝要と言える.本研究は、自転車の車道走行時の安全感に影響を与える要因を明らかにすることを目的としている.そのため,東京都内の街路交通特性の異なる街路 22 区間についてビデオクリップ・アンケートを用いて、サイクリストの安全感とその要因への意識を調査し、安全感に影響を与える要因及び街路交通特性との関係を分析した.その結果,「追い越され」の要因が高く,レーン設置,通行帯幅確保が安全感向上に寄与することが明らかになった.
著者
金子 雄一郎 芦田 佳輝
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.A_65-A_74, 2016-02-05 (Released:2016-02-05)
参考文献数
5

本研究は、鉄道の運転見合わせ時における他社線等への振替輸送のうち、路線バスに着目してその実態を把握したものである。具体的には、バス事業者が保有している振替輸送の実績データを用いて利用動向を把握した上で、運転見合わせの発生時間帯や支障時間の程度、路線エリアなどとの関係を分析した。さらに、鉄道利用者を対象に Web アンケート調査を実施し、運転見合わせ時における交通行動や路線バスへの振替輸送の利用経験の有無などを把握した。その結果、鉄道の運転見合わせ時において、支障時間が長い場合にはエリアに関わらず振替輸送の利用が多く、一方で支障時間が短い場合には、バスによる移動距離が短いエリアを中心に利用される傾向が見られるなど、路線バスへの振替輸送が一定の役割を果たしている実態が明らかになった。
著者
飯田 健太 小根山 裕之
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.A_163-A_171, 2017-02-01 (Released:2017-02-01)
参考文献数
27

本研究は,ラウンドアバウトの課題の一つと考えられる,出口の進行方向がわかりにくい,方向感覚がなくなるなどの問題に対応するため,ローマ数字を表示した案内標識をラウンドアバウト環道内に設置し,ドライバーの迷いの軽減効果について,ドライビングシミュレータを使用した評価実験により分析したものである.環道走行時の迷いを主観的に 5 段階評価したときの平均値が,原案と改良案の間には有意な差があることなどから,提案した案内標識は出口の進行方向をわかりやすくするために効果があったことを示した.一方,アイマークレコーダーの分析により,改良案は標識への注視割合が高くなり,前方への注意が削がれる可能性があることが指摘された.
著者
金子 雄一郎 芦田 佳輝
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.A_65-A_74, 2016

本研究は、鉄道の運転見合わせ時における他社線等への振替輸送のうち、路線バスに着目してその実態を把握したものである。具体的には、バス事業者が保有している振替輸送の実績データを用いて利用動向を把握した上で、運転見合わせの発生時間帯や支障時間の程度、路線エリアなどとの関係を分析した。さらに、鉄道利用者を対象に Web アンケート調査を実施し、運転見合わせ時における交通行動や路線バスへの振替輸送の利用経験の有無などを把握した。その結果、鉄道の運転見合わせ時において、支障時間が長い場合にはエリアに関わらず振替輸送の利用が多く、一方で支障時間が短い場合には、バスによる移動距離が短いエリアを中心に利用される傾向が見られるなど、路線バスへの振替輸送が一定の役割を果たしている実態が明らかになった。
著者
鈴木 美緒 細谷 奎介 屋井 鉄雄
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.21-30, 2016-01-01 (Released:2016-01-01)
参考文献数
8
被引用文献数
3

近年,国道においても車道上自転車走行空間の整備が増えつつあるが,駐停車車両によって道路左端を占拠され,利用率が低下する問題が指摘されている.そこで本研究では,自転車の駐車車両追い越し挙動を観測し,その挙動に対する影響要因を実走観測およびサイクリングシミュレータ(CS)実験により明らかにすることで,整備において検討すべき項目を抽出した. その結果,実走観測では,車種や利用者属性の違いにより追い越し挙動が異なる傾向が見受けられ,CS 実験により,自転車レーンの整備により自動車に自転車の存在を認識させやすい追い越し挙動の実現が期待される結果となった.また,主観や車線数等の空間的な制約でデザインするのではなく,自動車交通の特性や挙動分析等によって道路を評価し,デザインする必要性が示唆される結果となった.
著者
後藤 梓 中村 英樹
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.A_107-A_115, 2015-02-06 (Released:2015-02-06)
参考文献数
13

階層型道路ネットワーク計画では,個別道路の設計・運用に際して目標となる階層数・階層別目標旅行速度・道路間隔について,拠点配置特性や需要特性,目標旅行時間を考慮して適切に設定することが重要である.本論文では,これらの値を目標旅行時間達成状況と建設費用に基づいて設定する手法を提案 する.ここでは,トラフィック機能とアクセス機能のトレードオフ関係から変数の組み合わせが現実的であり,かつ比較検討可能なシナリオ数とするため,接続階層間では目標旅行速度比と道路間隔比の間に比例関係を仮定し,さらに目標旅行速度が最低と最高となる階層をそれぞれ所与とする.この手法のもと,典型的な拠点配置,格子状ネットワークを想定したケーススタディを行い,階層数が拠点間距離別旅行時間や建設費用に及ぼす影響について考察を行った.
著者
中西 航 福冨 義章 布施 孝志
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.A_1-A_6, 2017-04-01 (Released:2017-04-01)
参考文献数
14

歩行空間の性能評価において歩行者流の密度-速度関係を考える場合、この関係がミクロスケールで地点依存しうる課題がある。しかし、現状の測定手法では地点依存を考慮した適切な測定箇所の設定は容易でない。これに対し、密度-速度関係の空間内での分布をも詳細に把握できれば、より精緻な設備配置や流動制御への展開が期待できる。本研究では、歩行者流の密度-速度関係に空間相関構造を組み込み、空間全域の測定データをひとつの回帰式でモデル化する方法を示す。空間フィルタリング手法である Harmonic Spatial Filtering により定式化し、横断歩道での実データに対し密度-速度関係と空間内の相関構造とを推定した。空間相関を考慮しない場合と比べて回帰精度の向上を示すとともに、推定された空間相関構造を解釈した。
著者
多田 昌裕 飯田 克弘 安 時亨 山田 憲浩
出版者
Japan Society of Traffic Engineers
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.A_79-A_87, 2015

<tt>筆者らは,先行研究の事故調書解析によって,接触と追突という異なる形態の事故が高速道路の本線料金所において,どちらも多く発生していることを明らかにした.一方,交通コンフリクト指標として汎く用いられている TTC は,計算の際,各車両を点として扱うために,衝突形態(接触事故,追突事故の別)の判別が困難であるという問題があった.そこで,本研究では車両の大きさを考慮に入れることで,衝突形態を把握できるよう工夫した 2 次元 TTC を用い,西名阪道・柏原 TB の交通流データ(23.5min,845 台)を解析した.その結果,TTC が 3 秒以下となった 11 件の事例のうち,5 件は接触事故,6 件は追突事故の危険性を示唆するものとなり,柏原 TB において接触事故と追突事故,それぞれのリスクを高めるような交通状況が同時に発生していることが明らかとなった. </tt>
著者
伊勢 昇
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.A_59-A_64, 2016

近年、運転免許を自主返納した高齢者に対して様々な特典を供与する取り組みが各地で行われている。 その一方で、運転免許返納を促進するための要因(居住地立地条件や個人属性等)も明らかになりつつある。しかしながら、運転免許自主返納特典ニーズと運転免許保有者特性との関連については明らかにされておらず、地域特性を考慮した運転免許自主返納支援事業の検討を行う上で十分な知見が得られていない。 そこで、本研究では、交通事故の減少に加えて、環境負荷の低減、公共交通の活性化につながる可能性を勘案して、幅広い年齢層の運転免許保有者に着目し、運転免許自主返納特典ニーズと運転免許保有者特性との関連分析を行うことで、地域に適した運転免許自主返納支援事業の選択や新たな支援事業の展開に資することを主たる目的とする
著者
稲垣 具志 藤澤 正一郎 高橋 和哉 池田 典弘 竹内 聖人 荻野 弘
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.A_166-A_173, 2016-02-05 (Released:2016-02-05)
参考文献数
12

市街地での移動制約が著しく高い視覚障害者の交差点横断を支援するために,視覚障害者誘導用ブロック,音響式信号機,エスコートゾーン等の施設の普及が全国各地で進んでいる.一方,横断時の方向定位の手がかりとなるこれらの支援施設や歩車道境界部の縁石等の信頼度が横断場面によって異なる状況は,当事者にとってむしろストレスを助長する要因にほかならず改善が急務の課題である. 本稿では,視覚障害者の道路横断時のより正確な方向定位を促す手法の構築を目指し,横断歩道口の視覚障害者誘導用ブロック付近へ敷設する方向定位ブロックの提案を目的として,全盲者を対象とした歩行実験を実施した.実験参加者の主観評価のヒアリングならびに歩行・方向定位状況の観察に基づき,支援性を最大限に高めるための仕様要件と敷設方法を抽出するに至った.
著者
櫻井 和輝 小早川 悟 菊池 浩紀 田部井 優也
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.A_151-A_159, 2021-02-01 (Released:2021-02-20)
参考文献数
15

わが国では、高度経済成長を機にバブル経済期に至るまで駐車場不足が顕在化し、路上における違法駐車問題が発生した。この問題を解決するため、路外の駐車場整備のための制度が整えられ、次第に都市における普通乗用車のための駐車スペースは整備が進み、都心部では路外駐車施設の利用率が低下するようになった。そのため、駐車場の配置適正化や集約化の議論がされ始めたが、駐車場の集約化が駐車場利用者に与える影響については解明されていない。そこで本研究では、駐車場の利用者の駐車場選択行動を明らかにすることで、駐車場集約後の駐車場利用者の歩行距離に与える影響について分析を行った。その結果、各駐車場の利用者の利用実態を考慮して駐車場を組み合わせて集約することで利用者の徒歩距離に与える影響を小さくできることが明らかになった。
著者
石田 翔平 小早川 悟 菊池 浩紀 田部井 優也
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.A_78-A_85, 2021-02-01 (Released:2021-02-20)
参考文献数
13

交通事故が多発する交差点では、事故データ等の分析に基づいて様々な交通事故対策が実施されている。しかし、対策の検討に用いられる交通事故データやヒヤリハットデータでは危険事象発生時の全ての状況を把握できるわけではない。例えば、交通事故やヒヤリ事象の発生時における信号現示の状況等は主観的なデータしか記録されない。また、交通事故は偶発的事象であるため、特定の交差点部の事故件数だけで定量的な分析を行うことは困難である。そこで本研究では、右折自動車と横断者の交通事故が多発する交差点を対象に、危険事象を定量的に抽出する交通コンフリクト指標の PET を用いて危険事象の発生状況を分析した。その結果、車群の中の右折車や単独横断の歩行者・自転車は危険性が高く、青開始から時間が経過するほど危険であることがわかった。
著者
佐藤 拓郎 小早川 悟 小柳 純也 菊池 浩紀 田部井 優也
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.A_142-A_150, 2021-02-01 (Released:2021-02-20)
参考文献数
15

自転車の車道通行促進のため車道上に自転車通行空間整備が進められている。しかし、自転車専用の空間は幅員が確保できない等の理由でネットワーク化が進んでいない。その中で、ニュータウンは計画的に道路が整備されたため、自転車専用空間のネットワーク化を図るための幅員確保が可能と考える。本研究は千葉ニュータウンを対象に道路幅員構成の調査を行った結果、現状において車道上の自転車専用通行帯として必要な幅員である1.5m以上の確保が可能な道路延長は3割程度であることを確認した。また、通行実態として、自転車利用者の多くが歩道通行し、属性によらず歩道を徐行しない傾向があることがわかった。さらに、構造改変を伴わず車線や側帯の修正のみの道路再配分を提案し、その結果7割の道路において自転車専用通行帯が確保できることを示した。
著者
横関 俊也 森 健二 矢野 伸裕
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.B_6-B_11, 2018-02-01 (Released:2018-02-01)
参考文献数
7

本研究では、歩行者用交通信号の赤表示での残留歩行者の発生を抑制することを目的に、歩行者用交通信号の青表示の残り時間秒数を 1 秒毎にカウントダウン方式で表示する装置を開発して交差点に試験設置し、その効果を計測した。その結果、装置の導入により、全歩行者に占める歩行者用交通信号の赤表示での残留歩行者の割合が 6.1%から 3.4%に改善した。また、歩行者用交通信号の青点滅表示時に横断歩道に到着した歩行者の信号遵守率は 40.9%から 64.3%に大幅に改善するといった効果、歩行者用交通信号の青表示終了前後に横断を開始する歩行者の横断速度の上昇といった影響も観測された。このことから、装置の導入により歩行者の横断の安全が確保できるものと期待される。
著者
平井 章一 Jian XING 甲斐 慎一朗 堀口 良太 宇野 伸宏
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.A_36-A_45, 2017-04-01 (Released:2017-04-01)
参考文献数
11

本研究は,都市間高速道路における休憩行動の実態が体系的には明らかではない背景の下,休憩行動のモデル化の前段として,ETC2.0 プローブデータの走行履歴情報を利用したトリップ毎の休憩行動データベース構築手法を検討し,休憩行動抽出に際しての走行履歴情報の特性把握,休憩行動の定量的な把握と,基礎分析を通じてモデル化に向けた知見の整理を行った。 休憩行動データベース構築にあたっては,非渋滞時では高い精度で休憩行動を抽出できた。また,「通過」と「休憩」の判定が難しい渋滞時に対しても,簡易な判定方法を示した。また,基礎分析を通して,車種構成の偏りや日跨ぎのトリップの不生成などの,現状での ETC2.0 プローブデータ利用の留意点や,休憩時間分布や休憩回数等の基礎集計結果,1 トリップ中の複数回休憩の関係性などの知見を得た
著者
辰巳 浩 堤 香代子 吉城 秀治
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.B_24-B_33, 2019-02-01 (Released:2019-02-06)
参考文献数
3

本研究は、地方自治体によるコミュニティバスおよびデマンド交通の運営状況を明らかにすることで、地域公共交通を担当する自治体職員への情報提供を図ることを目的とする。そこで、全国の市町村に対するアンケート調査を実施し、全国の約半数の市町村から回答を得た。得られたアンケート調査データをもとに、まずコミュニティバスおよびデマンド交通の導入状況と適用法令(道路運送法)について整理した。次に運行状況として、運行日、運行便数、コース長、所要時間、運賃、デマンド交通の予約システムの導入状況について集計した。さらに、2015 年度における地域公共交通の利用実績(1 便当たりの平均乗車人数、住民1 人当たりの年間平均利用回数)や収支(運賃収入額、補助金受入額、総収入額、総支出額、赤字額)の状況について集計した。
著者
永見 豊 鈴木 晴子 滝沢 正仁 木嶋 彰
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.A_230-A_237, 2017-02-01 (Released:2017-02-01)
参考文献数
6

道路に標示される区画線や規制標示の補助的役割をもつ路面標示「止まれ」を対象に、その文字を運転者に立体的に見えるようデザインすることで交通安全に寄与することを目的として研究を行った。遠近法によって三次元立体を平面上に再現する手法をアナモルフォーシスと呼ぶ。この手法を用いて、「止まれ」の路面標示文字を立体的に見せるデザイン案を作成した。ドライブシミュレータを用いたCG走行実験に加え、実物大シートを設置した道路での実走実験によりその効果を検証した。その結果、「止まれ」文字の横表示ブロック案と「止まれ」の道路標識を表示した案は、運転の障害になることなく、止まろうとする意識を高められることが確認できた。
著者
大橋 幸子 川瀬 晴香 関 皓介 瀬戸下 伸介
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.A_263-A_270, 2017-02-01 (Released:2017-02-01)
参考文献数
6

生活道路の交通安全確保のためには、走行車両の速度抑制対策が重要な事項となる。本研究は、生活道路における安全性確保のための屈曲部に着目し、大型車が走行可能で、普通車の速度を抑制できる屈曲部の形状を明らかにすることを目的とする。研究では、大型車の車両軌跡を確認した上で見通し幅の異なる屈曲部を 3 パターン設定し、これらの形状の屈曲部を設置した実験用の走路で、被験者による普通車の走行実験と意識調査を行った。そのうえで、見通し幅と車両速度、ドライバー意識との関係を分析した。その結果、見通し幅 2m 以下で、速度が概ね 30km/h 以下に抑制される傾向があることが分かった。また、見通し幅 3m では、ドライバーが周辺に注意して運転するようになる効果はあるものの、屈曲部での十分な速度抑制がなされないことなどが分かった。