著者
安田 智美 吉井 忍 道券 夕紀子
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

在宅では血液検査や身体計測などによる栄養評価は困難である。そこで、非侵襲的かつ簡便で、介入点がわかりやすいスクリーニング表を作成した。75歳以上の444名の在宅療養者及び施設入所者を対象に、食事環境、食生活、口内環境・嚥下、体調・身体状況に関する34項目の質問と、上腕筋面積の測定を実施した。JARD2001による上腕筋面積の年齢別中央値を100とした対象者の上腕筋面積の割合を算出し、質問34項目との関連を検討した。さらに、判別分析にて項目数と配点を検討し、男女別で34項目の質問からなり、要介入、要注意、良好の3段階に分類できる在宅栄養スクリーニング表(Home Nutritional Screening Test ; HN-test)が完成した。このスクリーニング表の感度は男性93. 3%、女性90. 6%であり、高い確率で低栄養状態の判別が可能となった。