著者
吉原 利忠
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

脂質膜,細胞内の酸素濃度を明らかにするためにレシオ法に基づいたプローブ分子を設計・合成した。合成したプローブ分子の発光は溶液,脂質膜中において酸素感受性の低いクマリン343の蛍光と酸素感受性の高いイリジウム錯体のりん光を示した。これらのプローブ分子のレシオ比(りん光強度/蛍光強度)は酸素濃度が減少するにつれて増加した。また,プローブ分子を培養細胞の培地に添加して蛍光顕微鏡で観察したところ,細胞から蛍光とりん光が観測され,細胞内酸素濃度計測のために有用な分子であることが明らかとなった。