著者
山岸 明浩 吉沢 愛美
出版者
人間‐生活環境系学会
雑誌
人間‐生活環境系シンポジウム報告集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.103-106, 2020

本研究は,信濃毎日新聞に掲載されている「あんずちゃん」を研究対象とし,住生活空間と家庭科教育について検討することを目的とする。研究対象は,2014 年 1 月 1 日から 2016 年 12 月 31 日に掲載されたものとし,住生活空間と人物,および家庭教育の学習領域との対応について着目してデータの抽出を行った。本研究により得られた知見は次の通りである。1)描かれる住生活空間では,住宅内部の割合が約 70%と最も高い。具体的な空間としては居間の出現頻度が非常に高い。2)住生活空間の場面進行では,同一の空間種類において物語が進行される割合が 84.4%と高い。3)居間と他の住生活空間の関係性では,居間と関係させて台所が物語の舞台として扱われることが多い。4)家庭科の学習内容の関係性では,全体の約 3 割で家庭科の学習内容が扱われており,家庭経営学 7.9%,被服学 4,0%,食物学 11.8%,住居学 7.1%,である。