著者
山岸 明浩 奥原 由真
出版者
人間-生活環境系学会
雑誌
人間と生活環境 (ISSN:13407694)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.49-57, 2016 (Released:2018-01-10)
参考文献数
8
被引用文献数
3

本研究では,松本市内の小学校を対象に,教室内の掲示物の実態と掲示物に対する児童の意識について検討した。調査の結果,1教室当たりの平均で38件の掲示がなされており,掲示の種類については生活面の掲示物が71%と多くなっていた。掲示位置と掲示内容の関係については,生活面の掲示では教室の前側には「目標」や「決まり事」の掲示が多く,教室の後側には,「取り組み」や「メッセージ」の掲示が多くなっていた。学習面の掲示では,教室の前側には「学習の心がけ」,後側には「学習の作品」,窓側・廊下側には「学習の振り返り」が多く掲示されていた。学年による違いについては,掲示物の件数は低学年で多い傾向となり,内容は高学年になると生活面の掲示物の割合が多くなった。掲示物と児童の意識の関係については,掲示物の種類が児童の意識に強く影響しており,「予定」や「取り組み」,「学習の作品」の認知の度合いが高い結果となった。
著者
山岸 明浩 吉沢 愛美
出版者
人間‐生活環境系学会
雑誌
人間‐生活環境系シンポジウム報告集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.103-106, 2020

本研究は,信濃毎日新聞に掲載されている「あんずちゃん」を研究対象とし,住生活空間と家庭科教育について検討することを目的とする。研究対象は,2014 年 1 月 1 日から 2016 年 12 月 31 日に掲載されたものとし,住生活空間と人物,および家庭教育の学習領域との対応について着目してデータの抽出を行った。本研究により得られた知見は次の通りである。1)描かれる住生活空間では,住宅内部の割合が約 70%と最も高い。具体的な空間としては居間の出現頻度が非常に高い。2)住生活空間の場面進行では,同一の空間種類において物語が進行される割合が 84.4%と高い。3)居間と他の住生活空間の関係性では,居間と関係させて台所が物語の舞台として扱われることが多い。4)家庭科の学習内容の関係性では,全体の約 3 割で家庭科の学習内容が扱われており,家庭経営学 7.9%,被服学 4,0%,食物学 11.8%,住居学 7.1%,である。
著者
浅間 英樹 赤林 伸一 山岸 明浩 坂口 淳 渋谷 典宏 石山 洋平
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会北陸支部研究報告集 (ISSN:03859622)
巻号頁・発行日
no.47, pp.196-199, 2004-07-17

本報では,前報に引き続き北陸地域における住宅の用途別エネルギー消費量の調査結果から,各種家電機器のエネルギー消費量の検討結果について報告する。照明機器は,夏季に比べ冬季は使用時間が長く,また電力消費量も多い。厨房機器は使用時のピークファクターが高い。冷蔵庫の電力消費量と室温には高い正の相関が見られる。娯楽情報機器は使用時に安定した電力消費量を示す。家事衛生機器も使用時のピークファクターが高い。また,温水便座の電力消費量と水温には高い負の相関が見られる。
著者
山岸 明浩 堀越 哲美 石井 仁
出版者
人間-生活環境系学会
雑誌
人間と生活環境 (ISSN:13407694)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.23-34, 1997-07
被引用文献数
1

本研究は連続した上下気温分布が,人体の皮膚温および温冷感に与える影響について明らかにすることを目的とし,裸体・椅座・安静状態で実験を行い検討した。実験は,床上0.7mの気温25℃,28℃と床上0.1mと1.1mの上下気温差0℃, 4℃, 8℃との組合せ条件下で,青年男子5名を用いて行った。人体各部位の皮膚温は,前額から足背へと部位の位置が低くなるにつれ低い値となり,上下の気温差とともに気温条件との組合せにより人体各部位の皮膚温への影響が変化する。各部位の温冷感申告は,他の部位に比べ頭部は暑い側,足部は寒い側の申告を示した。上下気温差は,人体の上半身よりも下半身に与える影響が大きい。人体の上下方向の皮膚温と温冷感申告の差は,上下気温差が大きくなるに従い増加する傾向であった。実験条件暴露60分間の皮膚温の変化は,気温28℃の実験条件では下腿,気温25℃条件では平均皮膚温,下腿,足背の皮膚温が低下する傾向にあった。
著者
志村 欣一 堀越 哲美 山岸 明浩
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.61, no.480, pp.15-24, 1996
参考文献数
19
被引用文献数
23 4

The objectives of this paper is to propose thermal comfort zone based on the experimental data of the optimum air temperature and humidity conditions for Japanese. Experiments were conducted on 650 Japanese young men and wemen in the summer season under 16 kinds of the following combined conditions : air temperature of 22℃, 24℃, 26℃ and 28℃, and absolute humidity of 7g/kg', 10g/kg', 13g/kg' and 16g/kg' under still air in which mean radiant temperature is nearly equal to air temperature. The following results were obtained : 1) The Comfort Zone for slightly clothed (0.45clo), sedentary young Japanese is represented in the envelope in which operative temperature range extents 24.7℃ to 27.6℃ on the 6g/kg' absolute humidity line, and 24.1℃ to 26℃ on the 80% relative humidity curve. 2) The mean skin temperature stands between 33℃ and 34℃ in the thermal comfort conditions.
著者
山下 恭弘 山岸 明浩
出版者
信州大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

本研究は,長野市に位置する一戸建て住宅について,築後年数の経た住宅(I分類)と新築住宅(II分類)において経時的な室内温熱環境と居住者意識およびエネルギー消費量に関する調査をおこなった。本研究により得られた成果の概要は,以下の通りである。1.住宅の室内環境の測定結果より,室内温熱環境では,外界条件の影響もあり,冬季のみ他の季節とは異なる結果となった。室内環境に対する居住者意識では温熱環境に関わる項目で季節による違いが認められた。2.環境条件の測定値と居住者の評点について検定を行うことにより差を明らかにし,各々の温熱環境条件と居住者意識の季節変化および移転による変化について考察を行った結果,I,II分類の住宅とも室内温熱環境測定値および居住者意識において季節による有為な差が認められた。3.判別分析を用い季節変化が居住者の意識に与える影響について考察を行った。その結果,季節変化は室内温熱環境に関わる居住者意識への寄与が高く,他の環境に対する寄与は低いことが明らかとなった。4.温熱環境の物理環境測定値と居住者意識の対応について検討した結果,季節による変化は明確に捉えられた。5.筆者らの冬季における既往データとの比較を行った結果,気温の絶対値のみならず,気温の空間における分布性状や放射熱が温冷感に影響を与えていることが推察された。6.住宅の暖房器具については,I分類の住宅では,ストーブ,ファンヒ-タ,およびこたつを使用しており,II分類の住宅では,エアコンを使用しこたつの使用が減少傾向にあることが推測された。7.電気とガスの消費量についてみると,電気の消費量は1月に最も大きくなり,消費量で500〜600kwh程度,料金で13,000円前後となった。5月や10月の中間期では約6,000円程度の電気料金であった。