著者
山岸 明浩 吉沢 愛美
出版者
人間‐生活環境系学会
雑誌
人間‐生活環境系シンポジウム報告集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.103-106, 2020

本研究は,信濃毎日新聞に掲載されている「あんずちゃん」を研究対象とし,住生活空間と家庭科教育について検討することを目的とする。研究対象は,2014 年 1 月 1 日から 2016 年 12 月 31 日に掲載されたものとし,住生活空間と人物,および家庭教育の学習領域との対応について着目してデータの抽出を行った。本研究により得られた知見は次の通りである。1)描かれる住生活空間では,住宅内部の割合が約 70%と最も高い。具体的な空間としては居間の出現頻度が非常に高い。2)住生活空間の場面進行では,同一の空間種類において物語が進行される割合が 84.4%と高い。3)居間と他の住生活空間の関係性では,居間と関係させて台所が物語の舞台として扱われることが多い。4)家庭科の学習内容の関係性では,全体の約 3 割で家庭科の学習内容が扱われており,家庭経営学 7.9%,被服学 4,0%,食物学 11.8%,住居学 7.1%,である。
著者
川岸 佑衣果 高田 暁
出版者
人間‐生活環境系学会
雑誌
人間‐生活環境系シンポジウム報告集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.59-62, 2020

夏季の室内で人体が湿度による不快を感じる条件を明らかにするため、住宅内の居室における暑さ、ジメジメ感、ムシムシ感の有無の調査を行った。一方、人工気候室で、気温 28~31℃の範囲で複数の相対湿度条件に被験者を曝露する実験を行い、温冷感、快適感、乾湿感、ジメジメ感、ムシムシ感、ベタベタ感について申告させた。被験者実験で申告された不快感は温冷感に必ずしも相関せず、PMV が 0~+0.5 の環境であっても不快感、ジメジメ感、ムシムシ感の申告がみられた。気温 28~29℃の範囲の高湿度条件では、暑さを伴わない不快感が発生する可能性があることが分かった。