著者
万治 淳史 吉満 倫光
出版者
公益社団法人 埼玉県理学療法士会
雑誌
理学療法 - 臨床・研究・教育 (ISSN:1880893X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.43-47, 2015 (Released:2015-01-09)
参考文献数
6

【目的】本研究の目的は回復期リハ病院入院中の片麻痺患者に対し,シーティング(車椅子寸法などの適合・調整)を行い,体幹機能・座位姿勢・バランス能力に与える効果について,明らかにすることとした。【方法】対象は回復期脳卒中後片麻痺患者10名であった。各患者に対し,シーティングを行い,調整した車椅子を使用した期間と標準型車椅子を使用した期間(各一週間)の前後における体幹機能・バランス能力について,比較を行った。【結果】結果,体幹機能・バランス能力について,シーティングを行った車椅子を使用した前後において,体幹機能・バランス能力の有意な改善を認めた。【結論】結果から,回復期脳卒中後片麻痺患者においては車椅子の適合を評価し,患者の特徴・状態に合わせたシーティングを行うことが機能回復の一助となることが示唆された。