著者
吉澤 徴
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.413-419, 1988-09-01

不規則性を主要な性質とする乱流現象はさまざまな連続媒質中に現れる。その特徴は平均量に対する支配方程式中に乱れ部分の相関量が生じ、この相関量の影響を無視しては現象の本質を捕えることが全くできないことである。本小論では、小さなスケールの乱れが大きなスケールの現象にいかに重要な影響を与えるかという視点より、流体工学現象、地球・天体磁場現象、核融合プラズマ現象における乱流の役割を概観する