著者
吉田 隆治 高橋 浩
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
地震工学研究発表会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.25, pp.441-444, 1999

著者らは海底軟弱地盤上の水中盛土工法として軽量モルタルを袋詰めにして用いる袋詰め投入工法を提案している. 本工法は変形追随性を有し, 未硬化の状態で水中投入すれば締め固めを必要としないことが水中投入実験から確認されている. しかし, 盛土材の軽量化に伴う拘束圧の低下により地震時の変形や沈下が懸念された. そこで, 本工法による水中盛土地盤の耐震安定性を確認するため, 振動台実験および簡単な解析的検討を行った。その結果, 未硬化の状態で袋詰め材を投入すれば地震時の水中盛土地盤の沈下は抑制でき, 今回の実験の範囲ではL2相当の地震動に対して安定であることが確かめられた. 本工法による水中盛土地盤の強度定数は確認できていないが, 静的震度法による検討結果から未硬化の状態で袋詰め材を投入すればかなり強度の高い地盤が構築できたことが推測される.